ダンボールは一般ごみに捨てることはできません。自治体で回収する場所に持っていくか、ダンボールのみを回収してくれるダンボール回収業者に頼んで引き取ってもらう方法があります。自治体によっては、回収する日を決めていて、回収業者が一般ごみの回収のように集めてくれることもあるようです。これらの回収は基本的に無料で行われているため、助かっている声がほとんどかと思われます。 しかし、これら回収したダンボールは、その後同じように新品のダンボールとして生まれ変わるため、今使っているダンボールもリサイクル品である可能性が高いです。とはいっても、どのようなダンボールでも再生利用できるわけではありません。汚れているものや、濡れているものなどは再生利用できないようになっています。表面をワックスで防水処理したロウ引きダンボールも再生できません。回収を無料で行っても、このように再生利用できない場合もあるのです。再生利用できないダンボールを省く作業もひと手間かかる作業のひとつとなっています。 基本的にダンボールのごみは自治体などが準備しているダンボール回収ボックスから運び出され、リサイクル業者のもとに運ばれます。このとき、かなりの量のダンボールが集まりますが、それぞれはビニールひもなどで縛ってあるため、これらを外さなくてはなりません。膨大な量のダンボールを縛ってあるひもをほどくのは根気のいる作業ですが、手作業とひも取り機を使って、ほどかれていきます。再生利用する際に、ビニール素材を混ぜるわけにはいかないからです。 意外とアナログな作業が多いので驚きますが、ごみとして運ぶときや捨てるときにバラバラにならないためにはビニールひもは必要です。ビニールひもではなく、ダンボールと一緒に再生利用できる紙素材などのひもであれば、この工程を省くことができるでしょう。ダンボール回収を無料で行っているので、なるべく手間のかかる工程は省くことが望ましいです。その後、ダンボールは溶かされ、再び新品のダンボールとして再生されます。 ダンボールについて言えることは、ダンボールはダンボールにしか再生利用できないという現実です。再生利用ができる新聞紙や雑誌類などは、あらゆる紙に生まれ変わっています。よくいえばリサイクルとして分かりやすいのですが、融通が利かない紙製品であるとも言えます。リサイクルのダンボールを自治体やダンボール回収業者が無料で集めているのは、このような新品のダンボールを作ることに比べたら、ダンボールを再生利用して新品のダンボールを作る方が低コストであることが理由です。